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矯正
治療前
治療後
| ご相談内容 | 「下顎が出ているのが気になる。歯並びと噛み合わせも治したい」とご相談いただきました。 |
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| カウンセリング・診断結果 | 拝見したところ、下顎が上顎よりも前に位置する「骨格的3級」のため、奥歯で噛んだ際に下の前歯が上の前歯よりも前に出る「下顎前突（かがくぜんとつ）」、いわゆる受け口の状態でした。 前歯の噛み合わせは、上の前歯が下の前歯よりも2mmほど前に出て重なる状態が正常とされています。しかし患者様の場合、上下の前歯が同じ位置でずれなく接触する「切端咬合（せったんこうごう）」が見られました。 また、下の歯が上の歯よりも外側に出る「反対咬合」の箇所もあり、上下の噛み合わせの一部が反対になっている「クロスバイト」の状態でした。 さらに噛み合わせた時の上下前歯の中央線もずれており、これらの問題は見た目に影響するだけでなく、歯や顎関節への負担が増加する原因にもなります。 以上のことから、骨格や噛み合わせのゆがみを整える矯正治療が必要であると診断しました。 |
| 行ったご提案・治療内容 | 矯正治療にあたって歯を動かすためのスペースを確保する必要があり、そのためには上下左右それぞれの第1小臼歯計4本を抜くことをお伝えし、抜歯に同意いただきました。 また、下顎の突出を解消するために下顎の骨を切り、適切な位置に移動させる外科手術「下顎骨骨切り手術」を併用した矯正治療を提案し、その手術は日帰りで行えることもお伝えしました。 骨切り手術なしでも矯正治療は可能ですが、手術を併用することで正面から見た下顔面の長さを短くできます。また横から見た時の顎先の位置も引っ込むため、下顎の突出した印象を軽減できることを説明したところ、患者様は手術を併用した矯正治療を希望されました。 従来の骨切り手術では、手術前にワイヤー装置で矯正する「術前矯正」を行いますが、今回は先に手術を実施し、そのあとにワイヤー矯正を始める「サージェリーファースト法」を選択しました。 この方法では、外科手術によって骨代謝が促進され、歯の移動が速くなることが期待できるため、治療期間の大幅な短縮が可能です。 また、反対咬合の治療において術前矯正を行うと、受け口が現状よりも悪化する場合があり、その期間は数ヶ月から数年にわたることがあります。 一方、サージェリーファースト法では術前矯正を行わないため、受け口が悪化するリスクを避けられます。 矯正治療では、歯の表面に装着した四角い装置「ブラケット」にワイヤーを通す「マルチブラケット装置」を使用し、顎の骨に埋め込んだ金属ネジ「矯正用アンカースクリュー」を土台として歯を効率的に動かす方法も併用することを説明して、同意いただきました。 まず、上下左右の第1小臼歯4本を抜歯したあとに下顎骨骨切り手術を実施し、手術の傷が治癒してからマルチブラケット装置とアンカースクリューを使用した矯正治療を行いました。 歯並びと噛み合わせが整ったこと、また下顎が突出した印象も解消したことを確認し、矯正治療後は歯並びの後戻りを防ぐための「リテーナー」を装着していただいています。 |
| 治療期間の目安 | 1年6ヶ月 |
| 治療費総額の目安 | 約1,400,000円 （外科手術・矯正治療費・調整料・リテーナー代等含む） |
| この治療のリスクについて | ・持病をお持ちの方や、服用中のお薬の種類によっては、外科処置ができない場合があります ・外科処置後に腫れ、出血が生じる場合があります ・治療中、発音しにくい場合があります ・治療中、装置によってまれに頬の内側が傷つき、口内炎になる場合があります ・歯の移動に伴って、違和感や痛みを感じる場合があります ・正しいブラッシングやメンテナンスを行わない場合、虫歯や歯周病のリスクが高まります |
| 担当歯科医師名 | 金田叔朗 |
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